自動車シート(座席)のテイ・エス テック 世界中の従業員の頭脳を活かす
ホンダ系シートメーカーとして世界13カ国に展開するテイ・エス テック。2026年4月に就任した鳥羽英二社長は「"稼ぐ力"を取り戻す」を経営方針に掲げ、第16次中期経営計画をスタート。シートから車室内空間全体を提案できる内装システムサプライヤーへの進化を目指す。

鳥羽 英二(テイ・エス テック 代表取締役 社長)
戦略的な先行投資で事業を拡大
内装システムサプライヤーが目標
1960年の設立以来、自動車産業の発展とともに成長してきたテイ・エス テック。1972年には、同社の四輪車用シートづくりの礎となったともいえる、ホンダ初代シビック用シートを手掛ける。以降、ホンダを主要顧客に、四輪車用シート、二輪車用シートなど、座席に関するさまざまな製品を供給してきた。米州、中国、アジア、欧州に事業拠点を持ち、世界13カ国にネットワークを構築。売上収益の海外比率は約8割となり、シートサプライヤーとして、グローバルで6番目のポジションを維持している(同社調べ)。

四輪車・二輪車用のシートやドアの内装を中心に製造。安全性、座り心地、疲れにくさなどを追求して設計する
ホンダという大きく安定した顧客のもと、長く無借金経営を続けてきた同社。無借金経営は盤石な財務体質を示す一方で、ROE(自己資本利益率)が低下しやすい。金融機関からの借入を伴う先行投資に慎重になり過ぎれば、将来の競争力低下、成長機会の損失にもつながる。そこで、2027年3月期から2029年3月期までの第16次中期経営計画では、経営方針として「“稼ぐ力”を取り戻す」を掲げた。
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