上下水道の整備をマネジメント 健全な水と環境を次世代に引き継ぐ

下水道の専門家を育成し、上下水道を整備することを目的に、1951年に設立されたNJS。近年は水と環境に関するコンサルティングを中心に、事業範囲が拡大。社会の多様な課題に対応し、新しいマネジメントを創出する「水と環境のオペレーションカンパニー」を目指している。

村上 雅亮(NJS 代表取締役社長)

下水道の専門家育成や上下水道の
整備を目的に創業

「NJSは1951年に『日本上下水道設計株式会社』として設立され、水や上下水道の関係では国内で最も古い会社です。しかし、実質的に上下水道で公共事業を手掛けるようになり、事業が発展したのは1970年以降です」。

NJS代表取締役社長の村上雅亮氏は、こう振り返る。1970年は「公害国会」が開かれた年。経済成長と環境保全を両立させて社会インフラを整備していく流れになった。その後は政府によって下水道の整備が推進され、NJSの事業は急速に拡大。この状態は2000年頃まで続いたが、2000年代に入ると公共事業の抑制基調が始まった。

しかし、2011年に東日本大震災が発生。翌年には中央自動車道のトンネルで天井板が崩落し、死傷者が出る事故が起きた。このような中、災害対策の強化や老朽化したインフラの点検、再構築という新たなニーズが急増し、再び事業が拡大に転じた。2015年には東証一部(現在はプライム市場)に上場し、社名を略称の「NJS」に変更した。売上高はその後も増加し、昨年は過去最高の約226億円となっている。

「近年は老朽化施設の再構築とともに、維持管理や監視をしっかり行うための効率化に資するICT(情報通信技術)のニーズが増えています。当社もコンサルティングやソフトウェアに力を入れており、水と環境や上下水道に貢献するソフトウェアサービスを提供しています」。

「オペレーションカンパニーを
目指す成長戦略」を策定

防災減災や老朽化対策は、現在も水インフラで最大の課題となっている。また、国は水道行政の移管を踏まえ、総合水管理や管路耐震化、ウォーターPPP(官民連携)などの施策を推進。水インフラのビジネス環境は、大きく変化している。

このような中、NJSでは2023年に「オペレーションカンパニーを目指す成長戦略」を策定。社会の多様な課題に対応し、新しいマネジメントを創出する「水と環境のオペレーションカンパニー」を目指している。

「従来の『施設を造る』というハードなものづくりから、さまざまな事業ニーズに対応するステージに変化しています。私たちは、この新しい時代のミッションとして『くらしの安全・健康・快適をまもる』『地域と環境をまもる』『水と環境のインフラをまもる』という3つを掲げています。地域の方々とも連携し、これらの視点に基づき、事業を展開していく必要があります」。

このような視点に立った事業を展開するため、「地域と環境」「インフラ」「グローバル」という3つのソリューションを定義。さらに「ソフトウェア」「インスペクション(点検調査)」「カスタマー」という3つのサービスを推進していく方針だ。

まず、地域と環境のソリューションでは、「健全な水と環境を次世代に引き継ぐ」というNJSのパーパスの下、地域の水環境保全を図り、多様なまちづくりを推進。そして災害に強いまちを目指し、防災減災の取り組みを地域と共に推進していく。

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