究極の先端を追い求めるZACROS 新しい価値を提供し続ける

2024年4月に創業から110周年を迎え、同10月1日、藤森工業から、これまでブランドネームとして掲げてきたZACROSへ社名変更した。中長期経営計画(2024年度~2030年度)では「ソリューション創造活動の進化」を強力に推進、ビジネスモデルの変革と新領域の事業開発に挑む同社。その成長戦略を聞く。

情報電子事業の製品のひとつ、偏光板保護フィルム。液晶ディスプレイの偏光板を製造工程で保護するもの

モノの価値を最大化させる
サービスや仕組みづくりを

1914年、防水・防湿紙「藤森式ターポリン紙」の開発・製造・販売を祖業に事業を拡大してきたZACROS。素材を選び抜き、塗る、貼る、組み合わせる積層技術を基盤に、新しい製品、新しい価値を創り続けてきた。

2024年4月に同社社長に就任した下田拓氏は、「規格品はほぼなく、全て顧客や社会のニーズに合わせた開発製品。加工技術を駆使し、世の中の困りごとに切り込んで、その解決策を生み出し続けてきたのが当社の歴史です」と解説する。

下田 拓 (ZACROS 代表取締役社長)

創業から111年。顧客や市場の困りごとを、新製品を創ることで解決してきた同社。しかし近年、モノだけでは強みを発揮しづらい時代となってきている。

「モノづくりの技術は今後も磨き上げていきます。さらに、モノの価値を最大化するサービスや仕組みを組み合わせることで、お客様の満足度の最大化を目指します。このような考えから、製造業色の強い『工業』を外し、『ZACROS』へ社名変更しました」。

すでに海外でブランドネームとして掲げてきたZACROSは、Z(究極・未知)とギリシャ語のACRO(頂点・先端)を組み合わせた造語。常に未来を見つめ、究極の先端を追い求め、可能性を追求し続ける企業でありたいという想いが込められている。

現在の主要事業セグメントは4つ。精密コーティング技術による高品質なフィルム製品を生み出す「情報電子」、建築・土木資材からインフラまで幅広い製品を提供する「産業インフラ」、包装・容器を主とする「環境ソリューション」、そして医療薬包装から発展した医療機器や検査・診断薬、細胞培養などの「ウェルネス」。

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