福岡と九州全体のための新聞社 多角化で、根幹の報道事業を守る

西日本新聞社が拠点とする福岡は、九州の中心であり、アジアへの玄関口でもある。福岡から全国、そして世界を見つつ、九州全体のための取材報道に徹しているのが西日本新聞社だ。根幹である報道事業を守るため、事業の多角化も積極的に進めている。

田川 大介(西日本新聞社 代表取締役社長)

時代が変わっても揺らがない
報道機関としての価値

西日本新聞は1942年、福岡日日新聞と九州日報が合併し、誕生した。そのルーツは、福岡日日新聞の前身で、西南戦争の戦況報道のため1877年に創刊した筑紫新聞にさかのぼる。現在では紙媒体以外に複数のデジタル媒体も運営している。「メディアの形は多様化していますが、変わらないのは、地域主権、国民の知る権利に奉仕する、報道の自由を守る、暮らしに役立つ情報を発信する役割であり、それがひいては地域の魅力づくり、発展につながっていくと考えています」と話すのが、西日本新聞社の代表取締役社長である田川大介氏だ。

2023年度には、西日本新聞社が取り組んだ長期企画「人権新時代」が、日本新聞協会新聞協会賞、そして新聞労連ジャーナリズム大賞に選ばれた。人権を守るという報道の姿勢は以前から継続してきた流れであり、これからもその視点はしっかり持ち続けたいと田川氏は言う。また、これまで重ねてきた、地域づくりへの提言も変わらずに続けていくと話す。

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