プラスチックの可能性から発想する循環型ビジネスモデル

焼却による処分が主流だったプラスチックをマテリアルリサイクルし、建材や家具を製造・販売する循環型ビジネスモデルを構築しているREMARE(リマーレ)。代表取締役の間瀬雅介氏は、プラスチック再資源化における事業化の課題を、鳥の眼と虫の眼を併せ持った行動力で解決に導こうとしている。

聞き手 : 小宮信彦 事業構想大学院大学 特任教授/電通 シニアイノベーションディレクター

船上のサーキュラーエコノミーから
プラスチックの可能性に着目

小宮 プラスチックのマテリアルリサイクルで事業化を目指すに至った経緯について教えてください。

間瀬 私はもともと冒険家になりたくて航海士、機関士の資格を取得しました。南極海の海洋調査の仕事で7カ月間船上生活をしたときに、海水を真水にするなどの作業をすべて船内にあるもので済ませなければならず、「サーキュラーエコノミー」を体感しました。

間瀬 雅介(株式会社REMARE代表取締役)

プラスチックを溶かしてアート作品を作って楽しんでいた時に、フィリピン海沖に漂う膨大な量の海洋プラスチックを見て、「素材」としてのプラスチックを、もったいないと思いました。そこで海洋プラスチックを有効活用して社会課題を解決したいと考えたことが、リマーレに繋がっています。プラスチック業界の構造や課題の勉強、樹脂成型機の試作などを経て、起業しました。

小宮 エンジニアとしてのスキルに加え、自分の手の内にあるものを組み合わせて課題解決する「エフェクチュエーション」の発想もお持ちですね。実際にプラスチックを再資源化するにあたって、どのようなアプローチで取り組んだのでしょうか。

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