2020年9月号
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後継者が挑む 新事業のつくり方

事業承継者が成功させる新規事業 既存事業は強力な武器

川鍋 一朗(日本交通 代表取締役会長)

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負債を抱えていた家業を成長に導き、様々な新規事業を始めた日本交通代表取締役会長の川鍋一朗氏。承継者はまず既存事業を固め、その資源を生かせる分野へと事業を広げていくべきと話す。

川鍋 一朗(日本交通 代表取締役会長)

日本交通代表取締役会長の川鍋一朗氏は、1928年に創業した同社の創業家の3代目に当たる。米国のMBAの名門ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了後、外資系コンサルティング企業を経て、2000年に日本交通に入社。数年で業績をV字回復させ、負債を返済した。社長就任後は、自身で1カ月間、タクシーに乗務して話題を集めた。また、タクシー配車アプリ事業を立ち上げ、LINEやYahoo JapanなどIT系のメガベンチャーと連携したりするなど、新しい試みにもチャレンジしてきた。

日本交通のタクシー。ユニバーサルデザイン車両「トヨタ JPN TAXI」のタクシーを都内ではよく見かけるようになった。日本交通の直営営業所ではこの車両への切り替えが完了、業務提携しているタクシー会社でも導入が進む

まずは本業で利益を出す

川鍋氏は、傾きかけていた家業を引き継ぎ、時代に合わせて規模を拡大した経験を持つ承継者。他の企業の経営者から悩みを聞かされたり、新規事業に関する相談を受けたりする機会も多いという。

「企業経営は、時代や業界、その企業の業界でのポジションなどの様々な変数で最適解が変わるので、結局は自分で考えるしかありません。しかし私がまず絶対、やらないといけないと思うのは、本業をしっかりと磨き上げることです」と川鍋氏は話す。

承継者が引き継いだ企業が営んできた既存事業には、ヒト・モノ・カネの経営資源が蓄積されている。昔からの事業で時代遅れに見えても、ビジネスの進め方はある程度最適化されているはずだ。事業資源とノウハウがあるので、既存事業で成功できる確率は高い。これに対し、全くの新規事業を成功させるのは難しい。特に、社会的なブームが起きている事業分野への進出は要注意だ。投資も人も集まるが、競争相手が多く、成長産業といってもリスクがある。

「自社の既存事業で結果が出せないなら、新規事業ではますます成功できないでしょう。まずは土俵の真ん中で勝負しなければ」と川鍋氏はいう。

 

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