岩手沿岸をいちごの一大産地に 周年栽培でブランド化へ
東北初の夏秋いちごの周年栽培の産地化を目指し、2018年4月に事業を開始したリアスターファーム。夏は 「やませ」が吹いて涼しく、夏秋いちごの栽培に適している岩手県陸前高田市で、いちご栽培から担い手の育成まで手がける創業者の太田祐樹氏に、今後のビジョンを聞いた。
夏場のいちご需要に応えたい
東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県の沿岸部。農林水産省は被災産地の復興・創生のため「食料生産地域再生のための先端技術展開事業(先端プロ)」を展開している。その採択事業として、岩手県では2014年~2017年まで、「中山間地域における施設園芸技術の実証研究」として、ハウス栽培の園芸作物研究を実施した。
新潟県出身で農学博士号を持つ太田祐樹氏は2014年、岩手県農業研究センターの任期付き研究員として同実証研究に携わった。
「任期が終わるのでどうしようかと迷っていたところ、研究で使っていたハウスを壊すか壊さないかという話になり、『もったいないので自分がやります』というカタチで、個人事業主として事業を開始。2019年2月に会社としてのリアスターファームを立ち上げました」(太田氏)。
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