2019年6月号
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外国人材 共生と共創の新ビジネス

外国人起業家が日本を選んだ理由 フィンテックで世界を目指す

ポール・チャップマン(マネーツリー 代表取締役)

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3人の外国人起業家により2012年に設立された、フィンテックのスタートアップ。外国人が起業できる社会は、日本人にとってもよい起業環境と言えるはず。なぜ日本で起業しようと決めたのか、何が日本の優位性なのかをファウンダーが語った。

ポール・チャップマン(マネーツリー代表取締役)

起業するには、日本は適した場所なのだろうか。グローバル・アントレプレナーシップ・モニター調査によると、日本の起業意識は米英仏独に比べ低い。また、起業に掛かる日数や開業コストが欧米諸国に比べて高いことも指摘されている。それでも、ここで事業を興そうと考えたのはなぜか。フィンテック企業、マネーツリー(東京都港区)代表取締役のポール・チャップマン氏に話を聞いた。

少子化高齢化でも大きい日本市場

マネーツリーは2012年に日本で設立された企業だ。2013年に最初のサービスとして、個人向けの家計簿・資産管理スマホアプリ「Moneytree」を立ち上げた。2015年には、銀行口座やクレジットカード、電子マネーのデータを集約するプラットフォームAPI「MT LINK」の提供を開始し、金融機関や会計ソフトベンダーなどに採用されている。2017年の銀行法改正により、利用者の口座情報などを安全に外部システムと連携させる「オープンAPI化」が推進される中、成長が期待されているミドルステージのスタートアップ企業だ。

同社の3人のファウンダーは全員、日本で仕事をした経験がある外国人で、創業時には既に幅広い日本語を理解し、話すことができた。チャップマン氏は、大卒直後の2000年にオーストラリアでIT企業を設立し、7年後に大手企業に売却。その後も1社立ち上げており、マネーツリーは3回目の起業となる。

同社の創業に日本を選んだ理由の1つは、市場の大きさ。オーストラリアの人口は年々増加しているが、それでも2500万人。日本では人口が減少しているとはいえ、1億3000万人弱が暮らしている。さらに、資金調達のしやすさも、当時のオーストラリアと日本に違いはなかった。

「ベンチャーは種が良くても土が良くなければ大きく育たない。ボーングローバルを目指して起業する以上、日本のほうが良いのではと考えました」。

また、スマートフォンの普及のタイミングも起業には最適と判断した。日本で、世帯別に見たスマホの普及率が約50%となったのが2012年。しかし、海外に比べるとアプリの開発ノウハウを持つ企業は少なく、技術を持つ自社は優位に立てると考えたのだ。

個人向け資産管理アプリ「Moneytree」の画面写真。サービスのプラットフォームであるMT LINKは、API連携で様々な金融機関・企業のアプリに採用されている

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