2019年5月号
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新規事業の「壁」を越える

日本ユニシス 地域金融機関や異業種と組む「ラボ」活動開始

三澤 聡司(日本ユニシスネオバンク 戦略本部長補佐ビジネスアーキテクト)

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60年以上にわたり金融機関のシステム構築を担ってきた日本ユニシス。自社・金融機関・事業会社・スタートアップを集め、新事業創出プラットフォームを創設した。人口減・超低金利など地域社会の停滞が続く中、共創による新規事業・社会課題の解決を目指す。

三澤 聡司(日本ユニシスネオバンク 戦略本部長補佐ビジネスアーキテクト)

日本ユニシスは、ITサービス提供企業で、国内の大手システムインテグレータの一角を占めている。金融機関の基幹系システムを開発する能力を持つ、限られたIT企業の1つだ。同社は、コンピュータが部屋を占拠するほど巨大だった1950年代から、国内金融機関向けにシステムを開発し、納入してきた。

銀行や信用金庫のコンピュータ・システムは、正確・堅牢かつ絶対に外部からのハッキングを受けないことが求められる。このため、PCやインターネット、スマホが一般に普及した後も、銀行のITシステムは極めて閉鎖的だった。そんな国内の銀行業界で、2007年に初めてWindowsベースの銀行基幹システム「BankVision」を開発した企業としても知られている。

多くの金融機関を顧客に持つ同社では、2018年3月に「Financial Foresight Lab(FFLab)」を立ち上げた。これは、金融機関のオープンイノベーションを支援するプラットフォームだ。FFLabの運営を行っている、日本ユニシス ネオバンク戦略本部長補佐ビジネスアーキテクトの三澤聡司氏が、その活動内容を語った。

新規事業創出で社会課題を解決

20世紀末の「金融ビッグバン」以降、日本の銀行や信用金庫は環境の変化にもまれてきた。さらにインパクトを与えたのは、2014年ごろから日本でも台頭を始めた、テクノロジーを活用した新しい金融サービス、フィンテックだ。また、地方銀行・信用金庫にとっては、超低金利や少子高齢化・地方の人口減が直接的な脅威となっている。既に、本業で赤字の地銀が半数を占めるほど、状況は悪化しているという。

地銀・信用金庫は、日本ユニシスにとっては重要な顧客基盤。また、変化のスピードが速い現在、日本ユニシスにとっても、新事業への進出は重要になっている。そこで、地域金融機関や様々な事業会社と共に、新しい事業を創出するべく、FFLabは活動を開始した。地域金融機関の経営が上向くためには、地域経済が活性化し、資金が循環する仕組みを作る必要がある。このため、地域金融機関をハブとしたオープンイノベーションによる地域経済の活性化も、同ラボの目標の1つと言える。

Labの活動を開始した背景について、三澤氏は「重要な取引先である金融機関の経営が厳しくなる中で、新しい価値を提案できなければ、日本ユニシスのビジネスも困難になります。これまでの、日本ユニシスと銀行、というクローズドな関係性に、他の事業会社やスタートアップ企業を巻き込んで新規事業を創造する、オープンイノベーションは必須だと考えました」と説明した。

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