2019年5月号
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新規事業の「壁」を越える

大企業からベンチャーに留学 個人単位のオープンイノベーション

米田 瑛紀(エッセンス 代表取締役)

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大企業の社員がベンチャーで働き、様々な能力を鍛える「他社留学」。「人」や「組織」が新規事業開発の課題となっている中で、リーダー人材の育成手段として注目を集めており、大手への導入も進んでいる。

米田 瑛紀(エッセンス 代表取締役)

東京電力などの大手が利用

新規事業開発やオープンイノベーションの課題は「人」。モノや技術、カネなどの経営資源を豊富に持つ大企業であっても、新ビジネスのアイデアを実現できる人材やそれを支える組織があるとは限らない。大企業は多くの優秀な人材を抱えているが、既存事業が主力となっている巨大組織に所属しながら、新規事業の立ち上げを経験できる人材は限定的だ。

こうした中で今、次世代リーダー人材をあえて外部に出すことで、新規事業の開発につなげようとする動きが出ている。人材紹介のエッセンスが2017年2月にスタートした「他社留学」は、大企業の社員が自社に在籍したまま、ベンチャーで働くことを経験する仕組みだ。

サービス開始当初は週1回、留学先企業で働くプランが基本だったが、現在は3ヵ月以上、週5日フルタイムで留学先に参画するプランを選ぶ企業も増えている。それは経験を糧とするためには、やはり一定期間、挑戦の場に集中したほうが効果的だからだ。

すでに東京電力ホールディングスや共同印刷など35社が他社留学を利用し、約50名がベンチャーに留学している。そのニーズは増えており、2019年は2倍の70社、約120名にまで増加する見込みだという。

エッセンスの米田瑛紀代表は、「他社留学は人事制度の変更やキャリアパス制度の変更を伴うことなく、次世代リーダー人材に成長機会を与えることができます。最近は人事部門でなく、新規事業担当役員が主導して導入を決めていただけることも増えています」と語る。

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