2018年12月号
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地域に新しい価値を作る

静岡産オリーブで六次産業化 新しい農業ビジネスで地域活性

西村 やす子(クレアファーム 代表取締役社長)

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日本の市場に出回っているオリーブオイルの98%は輸入品、国産は2%しかないという。そんな中、100%静岡産のオリーブを武器に農業ビジネスを展開する株式会社クレアファーム。オリーブをコンテンツにした六次産業化事業で、農業を食や観光のビジネスに繋げ、地域活性を目指す。

西村 やす子(クレアファーム 代表取締役社長)

静岡県を新たなオリーブの産地に!

「新しい農業ビジネスモデルでの地域活性化を目指し、オリーブの事業を始めて4年目になります」と話す、クレアファーム代表の西村やす子氏。

富士山をのぞむ景勝地、日本平の農園1.5haに2014年に植えた苗木は順調に成長し、2017年には初の収穫を迎え、1ヘクタール当たり2トンという豊作となった。

富士山山麓を遙かに望むオリーブ農園

オリーブは収穫した実のままでは食べられない。オイルにしたり、漬け物にするなどの加工が必要だ。生産したオリーブを商品化して売るところまで完結させるには、規模化が必要となる。

「規模化していくためには周りの人を巻き込んでいくことが重要です。そこで最初から“静岡県をオリーブの新しい産地にして、六次産業化し、観光資源化して地域を活性する”と宣言して事業を始めました。4年目のいま、冷静に考えると、“よくこんなことができたな”と思います」(西村氏)。

20代半ばで司法書士事務所を開業した西村氏。農家の相続問題などの相談を多く受ける中で、今後の農業の可能性について考えるようになった。

「農業の世界は基本、作るだけで自分では売りません。素晴らしくいいモノを作っても、出口で売る人に値段を決められてしまう。農家が売る力を持ったら、農業が非常に面白くなるとイメージしました」(西村氏)。

オリーブに目を付けたのは、オリーブソムリエの資格を取ったことがきっかけ。本物のオリーブオイルを飲んだ瞬間、その美味しさに驚いたという。日本の市場に出回っているオリーブオイルの98%は輸入品で、しかも質の良いものは少ない。

「本物のオリーブオイルがほとんど出回っていない状況で、健康ブームなどで市場は倍くらいの勢いで伸びています。この状況で本物の質のいいオリーブオイルを生産し、六次産業化や観光資源化ができれば、地域活性に繋がるような新たな産業が創れる!と思いました」(西村氏)。

出口からスタート

質の良いオリーブを生産し、商品化までしていくには、栽培、搾油、販売、商品管理のバリューチェーンを自社で完結させることが重要だ。そのためには、農地、設備、栽培技術、搾油技術などへの大きな投資が必要となる。

「資金調達に奔走しましたが、誰もやったことのない事業は周囲に理解されません。まずは、自分でリスクを取り、1つひとつカタチにして、可能性を見せていくことが必要でした」(西村氏)。

2014年、西村氏は、静岡市内にオリーブオイルの専門店を作った。店には海外の上質なオリーブオイルを置くとともに、3年後に予定している静岡産100%のオリーブオイルの予約販売も開始した。

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