クールジャパン機構社長が語る「アパレル海外進出の成功条件」

日本のファッションブランドで、海外進出に成功した事例は少ない。規模の小さなアッパーミドル系ブランドが海外進出をするためには、海外小売を他人任せにせず、直営店を自前で整備することが必要だ。

2013年の国内ファッション関連市場規模は約18兆円(経済産業省調べ)。市場は縮小傾向にあるとは言え、同年の四輪自動車の国内出荷額が約19兆円であることを考えると、その日本経済に与える影響の大きさがわかる。しかし、ファッションと自動車で大きく違う点がある。それは海外進出の規模とスピードだ。

国内大手アパレルを見ると、突出しているのは海外売上高比率が4割を超えるユニクロ(ファーストリテイリング)、オンワードHDやハニーズも海外比率が約2割に達する。しかし、その他ほとんどは海外比率が10%未満と、海外展開はほとんど進んでいないのが実態で、オンワードやハニーズも海外では赤字に苦しんでいる。

国内ファッション市場の縮小を背景に、日本のアパレルにとって海外進出は避けて通れない課題。日本のアパレルが得意とするのはアッパーミドル市場であり、同市場の拡大が見込めるアジアや欧州の成長国がターゲットとなる。ただし、日本のアッパーミドル系ブランドは、企業規模が小さいところが多く、海外展開のハードルは高い。

太田 伸之(クールジャパン機構社長)(左)と髙橋 慎志(45rpm代表取締役)

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