共に新たなバリューチェーンを構築/イトーキ・地域材活用

地域の木材や間伐材を活用し、デザイン性の高い家具を提供するEconifa事業。オフィスワークのあり方を進化させるSYNQA事業。イトーキが取り組む新規事業には、新しい価値観の提案がある。

 

新規事業開発のポイント

バリューチェーンの構築を念頭に、社会価値を実現する

パートナーと共に、自社の強みを発揮する位置を見出す

 

 

前回は、生活協同組合コープこうべの次代コープづくりの取り組みから「個人の内側からの強いこだわりと覚悟を重視し、やりたい人がやりきる環境を整える」という視点が得られた。

今回は、イトーキ・オフィス総合研究所所長の谷口政秀氏が取り組む、新規事業の取り組みを紹介し、同時に「社会価値を組み込んだ新規事業開発」を起こすための要点を見出していく。

イトーキ オフィス総合研究所 所長 谷口 政秀 氏

地域の課題を解決するオフィスの可能性

イトーキは、地域の木材や間伐材を用いたEconifa(エコニファ)事業、働きながら健康になるヘルスケアをテーマにしたワークサイズ事業、オフィスワークのあり方そのものの進化を目指すSYNQA(シンカ)事業など、様々な新規事業に取り組んでいる。

間伐は、植林による人工林の木を間引くように伐ることで、木の生長を促し、山の保水力を保ち、豊かな森を持続させていく。一方で、日本の木材自給率は28%まで低迷し、市場が縮小する中で外国材との価格競争も加わり、1980年のピーク時から国産材の価格は1/3以下に下落してきた。林業が廃れる中で、間伐の取り組みも縮小し、国内の森林の荒廃が進んでいる。結果として、近年の集中豪雨の増加も伴い、洪水や土砂崩れの災害が増加する状況にある。

また、国内の木材が使われなくなった結果、世界では毎年500万ヘクタールの森林が消滅している一方で、日本では毎年1億立方メートルの木の生育に対し、7,000万立方メートルしか木材利用が無いため、毎年3,000万立方メートルずつ森林資源が増加している。こうした状況において、国産の間伐材利用は、森林の保全と地域資源の有効活用を両立する重要な地域課題だ。

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