町工場の鉛筆削り、MoMAに 販路は「対国」ではなく「対人」

ニューヨーク近代美術館(MoMA)の売店でも販売されている、中島重久堂の鉛筆削り。「まるで日本刀」とも称賛される切れ味など、精緻な技術力を誇りながらも、3代目の中島潤也氏は、海外販売を拡大できた要因は「見せ方・伝え方」にあると語る。

展示会では、透明なアクリルケースの中に、カラフルな鉛筆削りを積み重ねたり、薄く均一な鉛筆の削りカスを壁に掛けるなど、見せ方を工夫した

幅約3cm、重さわずか10g、刃とケースとネジの3つのパーツでできた「Made in Osaka, JAPAN」のシンプルな小型鉛筆削りが、モダンアートの殿堂と言われるニューヨーク近代美術館(MoMA)の売店で異例の売れ行きを見せている。

「海外で需要があるという予測はついていたのですが、問題は商品の見せ方でした」と語るのは、大阪に工場を構えるプラスチック小型鉛筆削り専門メーカー、中島重久堂3代目の中島潤也氏(48)だ。

中島潤也(なかじま・じゅんや)中島重久堂 代表取締役

技術力で国内シェア8割に

中島重久堂の創業は1933年。潤也氏の祖父・幸雄氏が若くして独立創業、ダクトロイド樹脂(ユリア樹脂)を加工し、ペン軸や煙草パイプの製造を始めた。1940年頃からは主に鉛筆削りを製造・販売、戦後はプラスチック原料を金型に流し込み一体化する射出成形機を開発した。国内大手文具メーカーのOEM商品も多く、国内シェア約8割を誇るまでに成長する。

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