ベネッセは対岸の火事ではない。営業秘密の流出防止規定が強化

昨今、東芝の技術情報が韓国企業へ持ち出された事件、ベネッセの顧客情報流出事件、機械メーカーの従業員が競合他社へ転職するに際して営業秘密を持ち出した容疑で逮捕・起訴された事件など、営業秘密が侵害され重大な被害が生じているケースが目立っている。

営業秘密の侵害に対する民事上の措置

営業秘密の侵害に対しては、不正競争防止法において、民事上の差止請求や損害賠償請求の制度が用意されている。

差止請求というのは、例えば、盗まれた営業秘密の廃棄、更には営業秘密を用いて製造された製品を廃棄するように請求できるという制度である。

これに加えて、営業秘密を侵害された企業はそれによって被った損害の賠償を請求することができる。しかし、例えば、流出した営業秘密を用いて他社が製品を製造・販売した場合に、それによって具体的にいくらの損害が自社に出たといえるのか、これを証明するのは困難である。他社が作った製品が市場に出たために、自社の製品が売れなかったと抽象的には言えるとしても、本当に自社の製品が売れない理由がそこにあったのか、売れない全ての理由が他社が自社の営業秘密を用いて作った製品が市場に出たことにあるのかなどの問題が残る。そのため、不正競争防止法では、相手が販売したものを自社で販売できたものと想定し、相手が販売した数量に自社の利益をかけたものを損害賠償額とすることや、相手が販売によって得た利益が自社の損害であると推定することなどの規定を設け、営業秘密の侵害を受けた企業にとって損害賠償額の立証の負担が軽減されている。

営業秘密の3つの重要ポイント

 

1 秘密管理性

秘密として管理されていること

2 有用性

事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること

3 非公知性

公然と知られていないこと

 

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