任天堂でゲーム機Wiiのプランナーとして活躍した玉樹真一郎氏。八戸でUターン起業し、地域や異分野にゲーム開発で培ったノウハウを活かす活動をしている。地域活性化に求められる「コンセプトワーク」とは?
無類のゲーム好きだった玉樹氏が、憧れの任天堂に入社したのは2001年。八戸の高校を卒業後、東京工業大学、北陸先端科学大学大学院と技術畑を進み、プログラマーとして採用された。入社2年目『Wii』の企画担当に抜擢され、プランナーに転身。初期のコンセプトワークから企画・開発に携わったWiiは、2006年の発売以来、全世界で1億台を出荷する超メジャーゲームとなった。

玉樹真一郎 わかる事務所代表
「毎日ひたすらゲームのコンセプトを考えていたら、ある時、ぽんと思い浮かんだのが、あったかいオレンジ色の灯の中で、家族が鍋を囲んで食べている光景でした」と玉樹氏。
そんな家族団らんのビジョンから生まれたWiiは、既存のゲームを敵視していたお母さんたちにも愛され、家庭内にゲームによる断絶を生むことはなかった。これこそ、ゲームを心から愛する任天堂社員達の総意であったという。
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