南紀白浜エアポート、マクニカ、NEC 空港滑走路の点検自動化へ実証開始

南紀白浜エアポートとマクニカ、日本電気(NEC)は、南紀白浜空港の滑走路において、自動運転技術およびAIを活用した滑走路点検自動化に向けた実証実験を開始する。2023年10月17日に発表した。

実証実験では、マクニカが運用する自動運転車両「macniCAR-01」にドライブレコーダーを設置し、滑走路を含む空港制限区域内を走行する。ドライブレコーダーで撮影した滑走路の路面状況の画像をNECが開発したAIが解析し、路面の亀裂・損傷を自動で検知する。今回の実験を通して、空港制限区域内の自動走行に係る知見の蓄積や課題の抽出を行い、レベル4(運転者や保安要員が乗車しない車両走行)相当の自動運転走行の実現を目指す。

人手不足下での交通インフラ維持は喫緊の課題となっている。NECと南紀白浜エアポートなどは「ドライブレコーダー×AIを活用した空港滑走路の調査及び点検」の実証実験を実施し、国土交通省の「第5回インフラメンテナンス大賞」および「2022年度インフラメンテナンスプロジェクト賞」を受賞している。これと自動運転走行技術を組み合わせ、効率的な空港運用による省人化、点検者の技術力に左右されない定量的な滑走路点検などに挑戦する。また施設が劣化する前の予防保全による維持管理費の低減も今回の実証実験の目的となっている。実証に成功すれば、将来的には自動運転車両による映像データを遠隔で点検する「遠隔点検」などのスマートメンテナンスへの活用を目指していく計画だ。

南紀白浜エアポート

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