スポーツから生まれるハイテク廃棄物 再利用への新たな取り組み
(※本記事は『THE CONVERSATION』に2024年12月26日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

近代オリンピック・パラリンピックが始まった頃、アスリートたちは重く、空気力学的に不利な道具を使って競技していた。例えば、やり投げの記録は1908年にこの種目が導入されて以来、ほぼ2倍になっている。アスリートの能力が向上しただけでなく、使用する道具も大きく進化した結果だ。
実際、スポーツ用具とその材料はほぼすべての競技において改良されている。特に繊維強化プラスチックは革命的な素材だった。この複合材料は、プラスチックを強靭な炭素繊維やガラス繊維と組み合わせたもので、現在ではハイレベルな競技のほとんどで利用されている。
強靭で柔軟性があり、軽量な素材の登場によって、アスリートたちは競技の限界を押し広げ、メダルを獲得し、国に誇りをもたらしてきた。しかし、この進歩には隠れた代償が存在する。
複合材料はリサイクルが非常に難しいことで知られる。そして、スポーツから生じる廃棄物の量は急速に増加している。私たちの研究は、この廃棄物を減らし、貴重な炭素繊維を抽出する方法を提案している。

あらゆるところで利用される複合材
繊維強化ポリマーは、その独自性から幅広く利用されている。軽量、柔軟性、強度、耐久性を備えたこれらの素材は、繊維の調整、材料の混合、スポーツ用具の設計方法を変更することで、特性を変えることができる。
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