アールイー、東京都と協定を締結 マンション等の廃食用油をバイオマス燃料の原料に再資源化
アールイー株式会社は2026年8月20日、東京都と「マンション等での廃食用油回収促進事業の実施に関する協定」を締結した。マンションや小売店などを拠点に、家庭から出る廃食用油を回収し、持続可能な航空燃料(SAF)をはじめとするバイオマス燃料の原料として再資源化する事業を、官民連携で共同実施する。協定の有効期間は2026年8月20日から2029年3月31日まで。
今回の取り組みでは、アールイーがこれまで野村不動産パートナーズと協働し、首都圏のマンション約20物件以上で積み重ねてきた廃食用油の回収実績を生かす。協定初年度となる2026年度中に、都内のマンション等100施設を対象とした回収体制の整備を目指す。
事業系と異なり、家庭から出る廃食用油の回収率は依然として低い水準にとどまっている。その要因は個別の技術ではなく回収の「仕組み」にあり、都市部で回収を広げるにはマンション管理事業者との調整や、廃棄物処理法・消防法への対応、自治体ごとの協議が必要になる。今回の協定は、こうした課題に東京都とアールイーが役割を分担して取り組むものだ。
東京都が事業に関する情報発信・普及啓発の支援、廃棄物処理法など関連法令に関する助言、区市町村といった行政機関との調整サポートを担う。アールイーは、マンション等の管理事業者や回収所を設置する事業者との調整、区市町村との協議、回収所の設置場所・回収量・再資源化スキームの都への報告、消防法や火災予防条例への対応を担当する。
アールイーは今後、首都圏で培った回収拠点の運営ノウハウをもとに、マンション管理事業者や小売事業者などのネットワークを都内全域へ広げる方針だ。回収データは継続的に東京都へ報告し、回収から再資源化・再利用までを一気通貫でつなぐ資源循環モデルの社会実装を進める。家庭系廃食用油の回収拡大は、脱炭素社会の実現を掲げる「ゼロエミッション東京」や、航空業界のカーボンニュートラルへの貢献につながることが期待される。