ワールド アパレル裁断ロス生地を紙製品にアップサイクル

ワールドグループは2022年9月29日、総合印刷を手掛けるモリトグループのマテックス(神戸市中央区)とともに、ワールドグループの自社工場で出る「裁断ロス生地」を混抄し、紙製品をつくる仕組みを開発したと発表した。取組みは10月から本格稼働し、順次商品の下げ札や名刺、封筒などの紙製品に再生し、ワールドグループ内で利用する。同社は今年6月に「ワールド サステナビリティ プラン」を公表し、ファッション企業としての「生活文化の多様性」と「ロス・ムダのない産業世界」の実現を目指している。

今回再生する混抄紙は、紙の中にパルプ以外の異素材を混ぜ合わせた再生紙。ワールドグループの直営工場から出る「裁断ロス生地」をパルプに3~5%程度混合し、三層構造にしたものだ。「裁断ロス生地」はまず、ワールドグループのファブリック縫製工場・フレンチブルー(鹿児島県)のロス生地から加工をはじめ、今後その他工場に広げていく。紙製品はワールドグループの製品に付ける取り扱い注意の札や全社共通のサステナブルタグ(来期から使用)、社内で使用する名刺・封筒として順次導入していく。 

紙製品はマテックスが持つ再生紙技術ASUKAMI(アスカミ)のスキームに沿って、マテックスとワールドで開発。ワールドグループは今回の取組みを機に、生産工程で出る廃棄物はもちろん、事業所廃棄全体を減らす取り組みや、資源の再活用を推進していく予定だ。

アパレル素材イメージ