日本農業と鈴与商事が資本業務提携 鈴与がりんご生産事業に参入

農業の新たな産業構造創出を目指すスタートアップ、日本農業(東京都品川区)は2026年2月5日、鈴与商事(静岡県静岡市)と果樹生産事業の拡大を目的とした資本業務提携を行ったと発表した。同提携により、鈴与商事の子会社であるベルファーム(静岡県菊川市)が、2026年4月より青森県青森市浪岡地区にて高密植栽培を採用したりんご生産を開始する。また日本農業は同日、シリーズCエクステンションラウンドで約13億円を資金調達し、エクイティファイナンスの累計資金調達額が約57億円に達したことを発表した。

高密植栽培りんご園地の様子

鈴与商事は、子会社のベルファームでトマトとアスパラガスの生産を行ってきた。しかし、温暖化による栽培環境の変化や地域の就農人口減少といった社会課題を踏まえ、持続可能な農業の実現に向けて果樹栽培への事業拡大を検討していた。加えて、鈴与グループの航空事業であるフジドリームエアラインズ(FDA)が青森空港に就航しており、グループとして青森地域との結びつきが強いこともあり、今回青森県におけるりんご事業の参画に至った。

日本農業は、「日本の農業で、世界を驚かす」をミッションに、生産から販売までを一気通貫で担い、産業の構造転換を目指している。2016年の設立より日本産りんごの台湾や香港などアジアを中心とした輸出を手がけ、青森県では高密植栽培を採用したりんごを生産。ニーズや基準の異なる国内外の出荷に対応可能な選果・梱包の機能を持ち、川上から川下まで展開している。また、研究開発に取り組む高密植栽培の普及に向け、青森県内のりんご生産者や農業参入企業をサポートしている。

鈴与商事と日本農業はこのような背景を踏まえて、それぞれが持つ資源や特徴を生かしながら、持続可能な農業モデルの構築を目指す。将来的にはりんご事業に留まらず、農産品の輸出、物流、農業資材供給など幅広い分野での協業を視野に、両社間での連携を強化していく。