農家の貯金を社会課題の解決へ 各地のJA、サステナビリティボンドへ投資

(※本記事は「JAcom 農業協同組合新聞」に2025年2月20日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

環境や社会の持続可能性に貢献するプロジェクトに使途を限って発行される債券=サステナビリティボンドに投資するJAが広がってきた。SDGsへの取り組みに加え、日本経済が「金利のある世界」に戻る中、組合員から預かった貯金の運用先の選択肢としても注目が高まっている。

スプレッドが少し低くても

JA東西しらかわ(本店・福島県東白川郡棚倉町)は、特殊法人が環境問題と社会問題の両方に対応するプロジェクトに使う資金調達のために発行するサステナビリティボンドへの投資を決め、2月6日、特殊法人と契約を交わした。

同JAの佐藤匡彦金融共済部長は「昨年3月にはグリーンボンド(地方債)に投資し、今回はサステナビリティボンドに投資した。通常の社債に比べスプレッド(国債利回りとの差)は少し低いが、社会貢献したい」と話す。

洪水が防げれば農地も守れる

組合員から預かった貯金の運用先の一つとしてサステナビリティボンドに投資するJAは少しずつ増えている。JA北九州(本店・福岡県北九州市)は2024年8月、北九州市が発行するサステナビリティボンド(愛称・北九州市SDGs未来債)に投資した。

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