資生堂とSpiber タンパク質繊維を用いたサステナブルな化粧品原料を開発

資生堂は2022年11月18日、バイオベンチャーのSpiberが開発した構造タンパク質「Brewed Protein繊維」を基に、製品への活用を見据えた化粧品原料の共同開発を行ったと発表した。同素材は、まつ毛に塗るマスカラに配合するファイバー素材として資生堂の製品に配合するほか、今後同社の製品開発に広く活用を検討していく。Spiberの原料を配合した化粧品が発売されるのは、今回が初となる。

Brewed Protein繊維は、植物由来のバイオマスを主原料にして、微生物による発酵プロセスで生産される構造タンパク質繊維で、生分解性が確認されている。これまで衣料品の原材料として多く活用されてきたが、今回、資生堂の強みであるマテリアルサイエンスや、品質への高いこだわりを活かして、共同で化粧品原料の開発に取り組んだ。化粧品原料としての安全性、安定性、機能性、使い心地など様々な観点から検討を重ね、Brewed Protein繊維の特徴を維持しながら、マスカラへの配合を実現した。 

資生堂は、社名の由来でもある「万物資生」の考え方や、独自のR&D理念である「DYNAMIC HARMONY」にもとづいた「Premium/Sustainability」というアプローチで、高い機能性と持続可能性を両立する「循環型」の原料・製品開発を進めている。

ニュース2Spiber1121

人工構造タンパク質Brewed Protein繊維を基にした化粧品原料