NTT 通信インフラの被災予測AIを構築

日本電信電話(NTT)は、災害発生時に通信インフラが被る被害を予測するAIを開発した。2024年4月26日に発表した。NTTグループが、これまで災害発生時に点検や補修を行った設備データと様々な公開データをもとに、AIが被災パターンを学習し予測モデルを構築。高精度な被災予測が可能になったという。

AIで予測できるのは、設備個別の被災状況で、豪雨による土砂災害に対する電柱の被災、河川氾濫に対する橋梁添架管路の被災、地震に対する地下管路の被災の3つ。いずれも、雨量や標高、地盤の強さ、河川などからの距離、河川の水位変動や川幅といった公開されており入手が容易なデータから、被害を予測することが可能だという。

NTTでは今回構築した技術を屋外通信インフラに適用、災害発生前に被災リスクが高いと予測された設備への事前の準備を行い、減災・早期復旧に繋げる。地震動に対して被災リスクが高い管路を事前に補強したり、豪雨からの復旧に必要な資材の事前準備などに役立てていく。この技術は、通信インフラと類似した他のインフラ設備の被害予測にも利用できるとNTTではみており、信号柱や橋本体、地下の水道管やガス管などの社会インフラの強化に貢献させたい考えだ。


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