ブリヂストン 鳥取砂丘で新開発の月面探査車用タイヤの走行試験を初公開

鳥取砂丘にある屋外常設型の月面実証フィールド・「ルナテラス」を利用して月面探査車用タイヤを開発しているブリヂストンは、新たに「第2世代」月面探査車用タイヤを開発し、2024年5月30日に鳥取市内で実証実験を初公開した。鳥取県とブリヂストンは、2023年10月に「鳥取砂丘月面実証フィールドの活用にかかる連携協定」を締結している。

ブリヂストンは、タイヤ開発の知見やシミュレーション技術を駆使し設計・試作したタイヤを実際に月面で走らせることができるのかを評価するため、月面に近い環境での実証実験を行っている。月面のように広大な砂地で様々な起伏がある「ルナテラス」での走行試験を通じて、タイヤの耐久性能や駆動力などのデータを積み上げている。今回初公開された「第2世代」では、空気充填が要らない次世代タイヤ「AirFree」で培った技術を活用。岩や砂に覆われ、真空状態で激しい温度変化や放射線にさらされる極限の月面環境下においても、走破性と耐久性を高次元で両立することを目指している。

鳥取県は、宇宙関連産業を地域の未来を担う新産業の一つに位置づけており、「鳥取砂丘月面化プロジェクト」に取り組んでいる。2023年6月には、2030年に向けての産業創出のロードマップを発表し、同年7月には月面の環境を模した実証フィールド「ルナテラス」が鳥取砂丘に誕生した。このほか、とっとり宇宙産業ネットワークの設立や、宇宙ビジネス向けの補助金による支援など、多面的な展開で産業の育成・振興を進めている。

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