介護テックのaba 排泄検知センサーの海外展開加速へ資金調達 

介護者支援テクノロジーを手がける株式会社aba(千葉県八千代市、代表取締役CEO:宇井吉美)は、2025年12月1日、資金調達の実施を発表した。

今回の調達資金は、排泄検知センサー「ヘルプパッド」の現行モデルの改良と次世代機の研究開発、国内での販促強化、海外展開の3つの重点施策に充てる。国内では対面型セミナーやウェビナー、大規模展示会への出展を強化するほか、介護施設での導入実績をもとに介護医療院や慢性期病棟を運営する医療法人への営業にも注力する。

海外展開では、シンガポールでの検証が順調に進んでおり、2025年春からの販売開始に向けて現地パートナーとの連携やグローバル認証対応を進めている。アジア主要国への展開も視野に入れ、販売網構築を推進する方針だ。
ヘルプパッドは、尿と便のにおいを検知しておむつ交換のタイミングを通知するセンサー。排泄ケアは介護者・利用者双方の負担が大きく、人手不足が深刻化する介護現場において、オペレーション改善と尊厳あるケアの両立を支援する製品として注目されている。

今回の資金調達のリード投資家はTAKANAWA GATEWAY 地球益投資事業有限責任組合(グローバル・ブレイン運営)で、KCAPベンチャー1号投資事業有限責任組合、DIC、T&Dイノベーション投資事業有限責任組合、全国保証イノベーション投資事業有限責任組合などが出資に参加した。

abaは2011年設立。「テクノロジーで介護できる・したくなる世界」の実現を掲げ、医療・介護・福祉分野向けのロボティクス技術の研究開発を行っている(月刊事業構想2022年4月号参照)。