パワーエックス、蓄電技術を応用したコンテナデータセンターを商品化 IIJと協業検討も
株式会社パワーエックスは、大型蓄電システムの開発・製造で培った技術を応用し、コンテナデータセンター「Mega Power DC」を商品化した。2月13日に発表した。2027年の量産開始を目指し、導入を検討する顧客や事業パートナーの募集を開始している。
Mega Power DCは、10フィートコンテナを筐体に採用し、サーバー、電源、冷却装置に加え、最大800kWhの蓄電システムをコンテナ内に一体化した製品。GPU等の演算装置を実装する業界標準42Uラックを最大6基収容でき、GPUやCPUなどの構成も顧客の要件に応じて設計できる。蓄電システムにはリン酸鉄リチウムイオン電池セルを採用し、BCP電源(非常時のバックアップ電源)としての機能に加え、電力系統に制約のある場所でも運用が可能になる。
建物型データセンターと異なり大規模な建築工事が不要なため、同社の試算では導入コストを約25%抑制し、運転開始までの期間を従来の約4〜5年から約1年程度に短縮できる見込みだ。コンテナ単位で増設できるため、1台から複数台の連結まで、需要に応じた柔軟な規模拡張にも対応する。
同社はあわせて株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)と協業検討の覚書を締結した。大型蓄電システムとコンテナデータセンターの活用により、電力・デジタルインフラの構築・拡大を共同で推進する。今後、多様なパートナーとの連携を通じて市場検証を進め、量産体制の確立を図る。
生成AIの普及に伴い国内の演算需要は急拡大しているが、電力系統の空き容量不足や建設期間の長期化が課題となり、日本のAIデータセンター整備は米国に後れをとっている。。蓄電池メーカーが自社の量産技術と直流制御・冷却のノウハウをデータセンター分野に展開する今回の取り組みは、エネルギーとデジタルインフラを一体的に整備する新たなアプローチとして注目される。