農林水産省の概算要求、2025年度は2.6兆円 スマート農業・スタートアップ支援で制度拡充
【目次】
- 農水省の概算要求、総額2.6兆円
1-1 スマート農業支援など、改正基本法の政策に重点
1-2 2025年度概算要求、7つのテーマ - 食料安全保障の強化
2-1 農業と食品産業の連携強化
2-2 飼料生産基盤立脚型酪農・肉用牛産地支援
2-3 食料供給困難事態対策事業 - 農業の持続的な発展(スマート農業やスタートアップ支援)
3-1 スマート農業技術活用促進集中支援プログラム
3-2 スマート農業系スタートアップ支援
3-3 地域の取り組み支援や農地集約も推進 - みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取り組み強化
4-1 「みどりの食料システム戦略」などの技術開発を支援
4-2 生物多様性保全の取り組みをサポート - 森林・林業・木材産業総合対策(カーボンニュートラルの実現・花粉症対策)
5-1 産業全体の取り組みを後押し
5-2 新たに花粉対策を実施
5-3 国土強靱化に向けた森林整備・治山対策 - 水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化
6-1 漁業経営安定対策の着実な実施
6-2 スマート水産業の推進など漁業構造改革総合対策事業
6-3 漁場生産力・水産多面的機能の発揮等 - 農村の振興、多面的機能の発揮
7-1 農村の振興
7-2 多面的機能の発揮
農水省の概算要求、総額2.6兆円
スマート農業支援など、改正基本法の政策に重点
農林水産省は8月30日、令和7年度(2025年度)予算の概算要求を財務省に提出した。総額は2兆6389億円で、2024年度から16.3%増加した。
2025年度は、食料・農業・農村基本法の改正(改正基本法)を踏まえ、食料安全保障の強化、環境と調和のとれた食料システムの確立、農業の持続的な発展、農村の振興等を図るため、農業の構造転換の実現に向けた施策を初動の5年間で集中的に実行するとともに、農林水産業の持続可能な成長を推進するというコンセプトに基づき、7つの取り組みを柱に構成された。特に、デジタル技術や人工知能(AI)を活用する「スマート農業」など、改正基本法の重点政策を中心に予算を新設・拡充した。
2025年度概算要求、7つのテーマ
2025年度概算要求で掲げた7つのテーマは、以下の通り。
- 食料安全保障の強化
- 農業の持続的な発展
- みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取り組み強化
- 森林・林業・木材産業総合対策
- 水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化
- 農村の振興(農村の活性化)
- 多面的機能の発揮
ここでは、各テーマに沿って、ポイントを解説する。
食料安全保障の強化
食料安全保障に向けては、国産肥料の生産・利用拡大や農業と食品産業の連携強化などを目的に、以下の新たな支援制度を新設する。
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