日本生命 医療IT企業メディカル・データ・ビジョンを完全子会社化
日本生命保険は2026年5月14日、メディカル・データ・ビジョン(MDV)の株式を取得し、完全子会社化したと発表した。MDVは、病院を中心とした強固な医療機関ネットワークと、DPCデータを中心とする5000万件超のヘルスデータを保有する企業。日本生命は、同社のヘルスデータや分析体制をグループの新たな事業基盤として確立し、ヘルスケア事業と保険事業の双方を高度化することを目指す。
日本生命ではヘルスケア・介護・保育などの領域を、少子高齢社会の課題解決に直結する重要分野と位置付けている。そしてこの領域で、保険にとどまらない価値提供を通じた社会課題の解決と企業成長の両立に向けた検討を加速してきた。とりわけヘルスケア領域においては、健康増進・疾病予防に対する社会的な関心の高まりを踏まえ、市場競争力の強化や成長基盤の確立に向けた検討を進めてきたという。
一方のMDVは2003年8月設立。医療情報統合システムの開発・販売、各種医療データの分析・コンサルティング、医療機関向け経営コンサルティングなどを手掛け、ヘルスデータの分析・利活用サービスを展開している(月刊事業構想2023年3月号参照)。同社が保有するDPCデータとは、急性期入院医療を対象とした診療報酬の包括評価制度を導入している病院から厚生労働省が収集・管理する、病名・治療内容・薬剤・医療資源などの患者の診療情報を包括的に記録した医療データだ。日本生命がかねて獲得・強化を企図してきた機能や能力を有する企業として、今回の完全子会社化に至った。
今回の子会社化を通じ、日本生命グループはMDVのヘルスデータおよびヘルスデータ分析体制を新たな事業基盤として確立し、ヘルスケア事業と保険事業の双方を高度化する方針。さらに、AIやデジタル技術と組み合わせることで、予防医療・健康支援サービス等の新たな顧客提供価値の創出にも取り組む考えだ。
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月刊事業構想2023年3月号
https://www.projectdesign.jp/articles/07fd0bb4-b1b5-4e64-881a-f660dd4ae95e