東証 4月の新市場発足へ、企業の所属を発表

東京証券取引所は2022年11日、全上場企業3777社が、4月に発足する「プライム」「スタンダード」「グロース」の3つの新市場のいずれに属することになるかを公表した。

流通株式の時価総額が100億円以上であることなど、もっとも厳しい基準を満たす企業が所属する市場「プライム」には1841社が上場する。現在の東証一部企業の8割超は「プライム」に移行することになる。一方でクックパッドやキャンドゥ、日本オラクルなど344社が、東証一部から「スタンダード」への上場に切り替えた。

「プライム」市場の上場企業は、時価総額の基準のほか、2021年6月改訂の企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード、月刊事業構想2021年10月号参照)で一定水準以上の経営体制や情報開示が求められる。「スタンダード」は、流通株式比率が25%以上、流通株式時価総額は10億円以上、「グロース」についても、流通株式比率が25%以上で、流通株式時価総額は5億円以上といった基準がある。

東証は、各市場が要求するこのような基準を満たさない場合にも、改善に向けた計画書の開示により、当面の上場が認められる経過措置を設けた。現在、554社がこの経過措置の適用を受けている。なお東証2部やマザーズから「プライム」に昇格した企業は、今回はなかった。