政府・GX実行会議 カーボンプライシング導入に向けた方向性提示

政府は2022年10月26日、第3回GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議を開催し、炭素排出に価格付けを行うカーボンプライシング導入に向けた方向性を示した。今後10年で150兆円超の官民GX投資や、産業競争力強化と経済成長の実現するための「成長志向型カーボンプライシング構想」を掲げ、GX経済移行債の発行などの検討を進める。

成長志向型カーボンプライシング構想の基本的な考え方として、①直ちに導入するのではなく、企業がGXに取り組む期間を設けた上で導入する、②最初は低い負担で導入し、徐々に引き上げていくとともに、その方針を予め示すことでGX投資を前倒しする、③カーボンプライシング導入の結果として得られる将来の財源を裏付けとした「GX経済移行債(仮称)」を発行して大胆な先行投資支援をする、という3つを提示した。

カーボンプライシング手法としては、炭素排出に応じた一律のカーボンプライシング(税、負担金等)や、排出量取引制度など多様な選択肢を検討していく。環境省は次回のGX実行会議により具体的なカーボンプライシング制度案を提出する方針だ。

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成長志向型カーボンプライシング構想の論点(環境省提出資料)