ダイヤモンド半導体の社会実装へ 早稲田大学ベンチャーズが創業投資

早稲田大学ベンチャーズ(WUV)は2022年11月2日、ダイヤモンド半導体の研究開発を行う同大学発ベンチャーのPower Diamond Systems(PDS)に1億円の創業投資を行ったと発表した。PDSは世界初のダイヤモンド半導体デバイスの商用化を目指す。

PDSは早稲田大学理工学術院の川原田洋教授(同社共同創業者兼最高科学責任者)研究成果をもとに2022年8月に設立。川原氏はダイヤモンド半導体デバイス研究における第一人者であり、世界初の縦型ダイヤモンドトランジスタ作製技術などの要素技術を開発している。

ダイヤモンド半導体は現存するパワー・高周波デバイス材料において多くの物性値でトップクラスであり、また、構成元素が豊富で原料調達が比較的容易。ダイヤモンド半導体デバイスは、電気自動車の急速充電システムや高効率再生エネルギーシステムを始めとする次世代パワーエレクトロニクス分野での活用が期待されている。

PDSは工場を持たないファブレスメーカーとして、国内外の大手半導体メーカーなどとの協業を推進し、ダイヤモンド半導体の商用化と社会実装に取り組む。

早稲田大学イメージ