カナダの中小企業がアジア市場に進出し、米国依存を減らす方法

※本記事は『THE CONVERSATION』に2025年3月19日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています。

北京市中央商務区(CBD)の都市夕暮れ風景画像
アジア太平洋地域は、エンジニアリングコンサルティング、テクノロジー、エネルギー、環境サービスなどの分野でカナダ企業にとって有望な成長機会を提供しています。

近年、アメリカのドナルド・トランプ大統領による貿易摩擦の激化により、カナダの中小企業(SME)、特に高付加価値のサービス業にとって不確実性が大幅に増しています。

この影響を受ける分野としては、フィンテックや投資サービス、航空宇宙・先進的製造業、再生可能エネルギーや持続可能な資源管理に関わるクリーンテクノロジーなどが挙げられます。

長年、カナダ企業は米国との安定した貿易関係に依存してきました。しかし、「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ政権の保護主義政策により、その安定性は揺らいでいます。

関税や貿易障壁、政治的な変動によって北米市場の先行きが不透明になる中、多くのカナダ企業が米国依存を減らし、新たな市場を求めています。

アジア市場への進出

アジアは、急成長する中間層、インフラ・テクノロジー投資の拡大、専門的な知識・技術に対する需要の増加といった要因から、カナダ企業にとって魅力的な市場として浮上しています。

この傾向はエネルギー分野で特に顕著です。アジア太平洋地域は現在は世界市場の8%程度を占めるにすぎませんが、今後、各国がエネルギーインフラを拡充し、環境に配慮した資源開発技術を求めるにつれて、大きな成長が見込まれています。

続きは無料会員登録後、ログインしてご覧いただけます。

  • 記事本文残り84%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。