光るアイデアをじっくり育成、部門を越えた新規事業を生み出す

野村不動産を中心に23のグループ会社をもつ野村不動産ホールディングス。2017年から開始した事業アイデア提案制度『NEXPLORER（ネクスプローラ）』は、ステージ制で優良なアイデアを着実に事業化するスタンスが特徴だ。

左／川合 通裕　野村不動産ホールディングス DX・イノベーション推進部 部長
右／田中 正和　野村不動産ホールディングス DX・イノベーション推進部 R＆D・事業創発課 課長

量より質を重視して選考

2017年にスタートした事業アイデア提案制度『NEXPLORER』は、トップダウンではなく、社員からのボトムアップで整備されたホールディングス全体の制度。

新事業・新サービスの創発を推進するDXイノベーション推進部 部長の川合氏は「当社グループは事業セグメントを5部門に分けていますが、新しいことを考えるうえでは、当然、既存部門の枠にとどまらないアイデアや活動も出てきます。そうした部門を越えたアイデアをサポートする制度が『NEXPLORER』です」と話す。

新規事業の創出はもちろん、そのプロセスを通してイノベーションを起こす風土づくりや人材育成にもつなげるのがねらいだ。

開始から4年間で応募件数は約40件。応募条件の一つは2人以上のチーム制。エントリーでは広くアイデアを受け付けるが、顧客目線でユーザーの『不』を解決するマーケットイン思考が求められる。

エントリーの中から最大6チームがステージ1へ進む。ステージは3まであり、次に進むためには相応の関門を越える必要がある。