広域連携を進め 社会の変化を捉え地域とともに発展する
2022年10月に持株会社体制へと移行した「しずおかフィナンシャルグループ」。新体制のもと、異業種や広域での連携を進めながら、地域の発展に貢献する新たな事業領域の拡大を目指す。「地域のサステナビリティが当社のサステナビリティにつながる」と話す柴田久社長に、同グループが描く未来図を聞く。

柴田 久 (しずおかフィナンシャルグループ 代表取締役社長)
異業種連携を推進
新たな領域開拓で新会社を設立
2021年の銀行法改正に伴い、スピーディな課題解決と業務範囲拡大を目指し、2022年10月に持株会社体制へ移行した「しずおかフィナンシャルグループ」は現在、持分法適用関連会社を含む23社で構成される。静岡銀行をはじめ、静銀リース、静銀ティーエム証券など、銀行から派生した金融サービス・付随業務をグループ内に持ち、金融規制緩和による業務拡大に柔軟に対応してきた。
「銀行以外のグループ会社の経常利益が、合計で100億円規模に達しています。これだけの総合金融サービス機能を持つ地方銀行は、あまり例を見ません」と、柴田久氏は自信を見せる。
2014年にオンライン証券、仮想通貨取引所などを提供するマネックスグループと資本業務提携したのを皮切りに、新ビジネス創出へ向けた異業種企業との連携を積極的に進めてきた。
「マネックスグループとの連携では、『未来の金融を共に創る』という大きな夢を描きながら、何ができるかを構想し、取り組みを進めてきました。「銀行+異業種」の組み合わせで化学反応を起こし、新しいものを生み出すという発想を前面に押し出していきます」
また、持株会社体制に移行してから、2つの新会社を立ち上げている。1つは「SFGマーケティング」。2023年7月に、しずおかフィナンシャルグループ80%、電通グループ20%の出資で設立した。しずおかフィナンシャルグループの金融データや顧客基盤と、電通グループのマーケティングノウハウを組み合わせ、少子高齢化、労働力不足、観光振興など、地域課題の解決に向けたマーケティング支援や地域活性化事業を展開する。直近では、御殿場市と連携し、地元高校生を中心とした若手人財育成プログラムを企画した。また、静岡産業大学と連携し、外国人留学生に職業紹介を行うサービスの提供も開始した。
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