事業構想研究所の活動 「共同研究会」にて多様な視点で意見交換を行う

「共同研究会」にて
多様な視点で意見交換を行う

事業構想研究所は、事業構想大学院大学の附属研究所として、研究と人材育成に取り組んでいる。新規事業、地域活性などの構想・構想計画を構築するプログラムとして、プロジェクト研究を全国で年間50以上開講している。

各プロジェクト研究は10〜15名程度で定例研究会を月2回程度実施。また、2ヶ月に1回、全国の研究員との意見交換の場として「共同研究会」を実施している。多数の研究員と教員が参加し、研究員が自身の事業構想を発表し、各校舎・オンラインの垣根を超えて、活発な議論が交わされた。

参加した研究員からは「アイデアに行き詰まった時、他者の意見を聞くことが重要であることをあらためて認識できた」、発表者からは「複数の教員や研究員から多様な視点で前向きなフィードバックをもらい、構想を見直すきっかけとなった」と次なるステップへ踏み出す機会となった。

地域活性を担う人材育成
丹波篠山、石垣にて研究会開始

企業版ふるさと納税を活用し、産官学で実施する研究会も多数開講している。兵庫県丹波篠山市、コニカミノルタ、事業構想大学院大学の三者で丹波篠山市域の持続可能な地域づくりを牽引する人材育成の取り組みとして、9月1日に「丹波篠山 事業構想プロジェクト研究に関する協定」を締結。また、沖縄県石垣市では、石垣市、プレミアグループ、事業構想大学院大学の三者で石垣市の発展及び石垣市地域創生総合戦略の推進を目的に、10月11日、「地域創生の推進に関する包括連携協定」を締結した。両研究会とも、10月より開講した。

丹波篠山市役所で行われた共同記者会見 (左からコニカミノルタ武井一上席執行役員、丹波篠山市酒井隆明市長、事業構想大学院大学青山忠靖特任教授)

「イシガキシ・ミライ共創プロジェクト研究」を石垣市にて開講し、市内の企業、自治体等から研究員が参加し、共創を進める

 

<研究員の声>

多様なアドバイスを受け
アイデアから構想へ

川上 英輝(かわかみ・ひでき)
日揮
未来戦略室アシスタントマネージャー
(日揮グループ新規事業プロジェクト研究 修了生)

新規事業を考えることが好きで、これまでも自身でアイデアコンテストにチャレンジしてきました。周囲には新規事業を立ち上げた経験のある人が少なく、自身のアイデアを話しても後ろ向きな意見が多く、前進できない状況でした。その時に、社内でプロジェクト研究の研究員を公募していることを知り、様々な意見交換ができると期待し、参加しました。

研究会は、事業構想の経験豊富な教員から建設的なアドバイスをもらい、背中を押してくれる環境でモチベーションが上がりました。また、会社の中にいるだけでは知り得ない、社会の大きな動きやビジネスチャンスのヒントも得られました。同期となる研究員とは定例研究会以外の時間にも構想のピッチをし、多くの刺激を受けました。

構想の実現のため、引き続きブラッシュアップしながら、挑戦し続けたいと考えています。

事業構想計画
「OceanEne Solutions-
海で電気を使った革新を起こす」

海で電気を活用することで、海洋観測システムなどのセンシングによって海上・海中の様々な状況をデータで収集する事業を構想。人手不足が課題となる漁師に、漁獲量と場所の予測データを提供し、漁業の安定化と効率化を図る。これまで漁獲量と需要に応じて決められていた市場価格も、漁獲量をコントロールすることで、漁師が価格設定できるような社会の実現を目指す。今後、蓄積したデータにより、漁の無人化など更なる効率化を図るとともに、海洋環境保全や貿易など他分野への展開も模索する。

1年間のプロジェクト研究を経て策定した構想計画を、9月の共同研究会で発表し、教員・研究員と意見交換をした

プロジェクト研究

プロジェクト研究は、事業構想大学院大学 修士課程のカリキュラムのエッセンスを活かし、研究参加者の新たな事業構想と事業計画構築を行う1年間の研究会です。

担当教員が1年間を通じて、多彩なゲストを招きつつコーディネートとファシリテーションを行い、研究員の知見を高めながら推進していきます。

プロジェクト研究 概要

研究会:定例研究会(1回4時間、隔週24回開催、共同研究会年6回)等

形式:テーマ型/一社型

目的:新規事業、既存事業の再構築、地域活性などの構想・構想計画構築

定員:10〜15名

主担当教員:事業経験豊富な実務家教員

事業構想セミナー

「アカデミアに潜在する研究知から実現する企業のイノベーション〜技術者・研究者に求められる構想力とは〜」

日時:11月10日(金)13:00〜14:00
(オンライン)

参加費:無料

セミナー詳細・申込
こちらより