エレベータ・エスカレータのフジテック 品質と人材を強みに世界に展開

1948年の設立から77年の歴史を持ち、早い段階で海外展開したメーカー、フジテック。変化の激しい時代に不易流行を基盤とした経営を進める。人々の移動の「安全・安心」を担保する品質、それを支える人材への投資を強化。選択と集中とコミュニケーションの強化、国境を越えたグループ連携で更なる成長を目指す。

原田 政佳（フジテック　代表取締役社長）

早期から海外展開したメーカー
次の成長へ、選択と集中を進める

創業以来、エレベータ・エスカレータ・動く歩道を取り扱い、都市空間移動システムの専業メーカーとして長い歴史を刻んできたフジテック。“安全・安心”を最優先し徹底した品質管理と人材育成のもと、研究・開発から販売、生産、据付、保守、リニューアルまで、一気通貫で手がけるのが同社の強みだ。

創業者が掲げた「世界は1つの市場」という言葉の通り、創業から15年目の1964年に香港へ進出。以降、海外展開を加速し、現在は24の国と地域で事業を展開。売上比率の6割が海外で、従業員の約7割が海外出身という、グローバルメーカーとなっている。

同社社長の原田政佳氏自身も、入社2年目の1986年に香港へ出向。以降20年間の香港勤務をはじめ、社長就任直前の4年間は中国現地法人の代表とキャリアの半分以上がグローバルだという。