2019年6月号
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上場企業の新規事業 現実と課題

新規事業開発、成功のカギは? 解消すべき「不」の見極めが大切

石川 明(インキュベータ 代表取締役)

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新規事業開発の成否を分けるものは何か。これまで100社、1700案件、3500名以上の新規事業の開発プロセスを見てきたインキュベータ・石川明代表は、事業とは、誰のどんな「不」を解消するのかが重要であり、新規事業開発もそこから考えるべきと説く。

石川 明(インキュベータ 代表取締役)

「本気」で新規事業に取り組む
大企業が増加

――日本企業による近年の新規事業の取り組みについて、感じられることはありますか。

石川 この2~3年、新規事業に力を入れる企業が増えてきたのを感じます。変化の1つとして、各社のエース級の人材に新規事業を担当させる企業が増えました。

また、私のところに依頼が来るタイミングも早くなっています。以前であれば、期首の4月に新規事業部署が立ち上がって、それから数ヵ月、担当者自身で検討を繰り返すものの、なかなかうまくいかず、夏頃に私のところに来て「期内の予算がすでに決まっていて大がかりなことはできないのですが、相談にのってください」と話をされて、秋に仕事が始まるというケースが多くなっていました。

ところがこの2~3年、前の期から体制を整えて予算も付け、入念に準備する企業が増えていて、私の仕事も4月から始まることが多くなっています。

その他にも、大企業においても役員が新規事業の会議に参加されたり、経営陣が直接、私と話をする機会を設けたりなど、上層部が新規事業の開発プロセスにしっかりと関与する企業が増えています。

ただ一方で、既存事業や現場との軋轢に直面し、孤軍奮闘している担当者も多いのが実状です。まだまだ、全社一丸の取り組みには至っていないと感じています。

新規事業の検討を阻む数々の壁

――新規事業がうまく立ち上がらない要因は様々にあると思いますが、あえて主要な課題を挙げるとすれば、どういったものですか。

石川 事業とは「不」の解消です。世の中には、不平・不満・不安・不足・不便・不都合・不幸・不快といった様々な「不」が存在します。事業とは、それらの「不」を解消して結果として収益を得ることであり、誰のどんな「不」を解消するかが曖昧なままでは新規事業は立ち上がりません(図1参照)。

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