2014年10月号
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プロジェクトニッポン 大分県

進化する「おんせん県」 医療機器分野で新産業を創出

広瀬勝貞(大分県知事)

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「おんせん県」の強みを活かした、ものづくりと芸術文化の創造立県へ。広瀬知事は就任以来、産業や観光の振興だけでなく、新たな県民文化の創造にも挑戦。活力ある地域づくりに向けて、多彩な政策を打ち出し、未来への布石を打つ。

広瀬 勝貞 大分県知事

――大分県の地域資源の可能性を、どう見ていますか。

まさに、キャッチコピー「日本一のおんせん県おおいた味力も満載」そのものが、本県の地域資源です。

豊かで美しい自然の中に点在する温泉は、源泉数、湧出量とも日本一であり、別府や由布院などの世界有数の温泉があります。また、関あじ・関さば、おおいた豊後牛をはじめ多様な農林水産物にも恵まれ、住みやすく、働きやすいところであるとの評判をいただいています。

また、さまざまな産業の集積も大きなポテンシャルです。鉄鋼、石油、化学、半導体、機械、自動車、医療機器など幅広い産業がバランスよく立地しており、併せて、地場産業として食品、特に発酵・醸造分野にも強みがあります。本県の1人当たり県民所得は九州トップクラスで、2012年の製造品出荷額等は約4兆3000億円、九州では福岡県に次ぎ2位となっています。

県経済の「土俵」を広げるため、この11年間で235件の企業誘致を行い、約1万5000人の新たな雇用機会を創出してきたほか、製造品出荷額も約50%伸びました。併せて、県内企業の99.9%を占める中小企業の振興策もしっかりと取り組んでいます。

「おんせん県」の強みを磨く

――観光立県として、どのようなことに重点的に取り組んでいきますか。

観光業は、他の分野への経済波及効果が大きくて裾野が広く、国も成長産業の一つと位置づけています。

県では、2012年、民間を含めた観光関係者の知恵を結集して策定したツーリズム戦略に基づき、地域の観光素材磨き、誘客、情報発信、広域観光、戦略ある現場主義の推進の5つの柱で、ツーリズムを展開しています。

特に、地球上にある11種類の温泉の泉質のうち、放射能泉を除く10種類を楽しめるという泉質の豊富さや、ホスピタリティーの高い宿泊施設が多く、来ていただいた方の満足度が高いことなどは、本県の強みです。おんせん県ならではの、方々にある異なる泉質のお湯を楽しむ機能温泉浴や湯治による長期滞在、美容や健康と結びつける取り組みを展開していきます。

交通路線も充実強化しており、LCCのジェットスターが、昨年、成田~大分間で新規就航したのに続き、この10月からは関西国際空港~大分間も就航します。

また、ブランド力の向上も欠かせません。昨年、今年と、県民参加でほのぼのとした笑いを誘う「おんせん県PR動画」を制作し、福岡・関西圏でテレビCM放送しているほか、WEBで公開しており、注目をいただいています。さらに、県東京事務所に設置したおんせん県おおいた課を中心に、首都圏での情報発信を展開していきます。

日本一の再生可能エネ自給率

――豊かな再生可能エネルギーを活かした産業振興の芽をどのようなに伸ばしていきますか。

本県には、地熱や温泉熱が豊富にあり、また、木質バイオマス燃料や傾斜の大きい水路を使った小水力発電もあります。地熱発電量9億9000万kWhで全国の約4割を占める地熱発電をはじめとした多様な再生可能エネルギーによる地域分散型のエネルギーインフラの整備が進んでおり、本県の再生可能エネルギー自給率は約23%と、日本一です。

このため、産学官連携の下、エネルギー産業企業会を設立し、人材育成・研究開発・販路開拓の3つの面から総合的な取り組みを進めており、今や会員企業は250以上となっています。

人材育成では、具体性の高いセミナーを開催し、会員企業の新たな活動を促しています。

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