ハンドメイド販売サイトEtsy コミュニティの共創で急成長

大勢の人々が持つ、大量生産された商品とは違ったものを買いたいと思う消費者が年々増加している。その一方で、デザイナーやアーティストたちは、長い間、ハンドメイド作品を売るのに相応しい販売チャネルがなかった。画家・写真家、大工でもあったEtsy創設者のロブ・カリンは、自身の不満がきっかけで、仲間と共に新サービスを開発した。

Rob Kalin（ロブ・カリン）Etsy （エッツィ）創設者 Photo by Ramin Talaie/Corbis/amanaimages

ハンドメイド作品に世界規模の販売機会を提供

2005年当時、カリンは、画家、写真家、大工として活動していた。彼は、オンラインでモノを販売できるEC（電子商取引サイト）は、eBayくらいしかないと感じており、アーティストがつくるハンドメイドの作品を販売するには、相応しくないという不満を持っていた。日本では、eBayはあまり馴染みがないが、AmazonやYahooオークション、楽天のECサイトを想像してみればよい。ハンドメイドの作品を売るには、適しているとは言えないと感じるはずだ。その不満を解決したいというのがきっかけで、カリンは、友人らと新しいサイトの構築を始め、3ヶ月後にはオープンさせた。

200ヶ国・4000万人に拡大2600万アイテムが登録

Etsy 商品の販売ページ
出品者にオーダーメイドをすることも可能。世界中のクリエイターの出品物を購入できる

Etsyは、2013年時点で、世界200ヶ国、4000万ユーザーを抱え、開店中のショップは100万軒以上。そこに出品されているアイテム数は、2600万を超える。売上高は、13億5千万米ドルに達する。現在、世界中にEtsyと似たコンセプトのクローンサイトが続々と登場している。なぜ、ここまでの広がりをみせているのだろうか。