過疎の村を「芸術の聖地」に

世界的な演出家、鈴木忠志氏の劇団が拠点を置き、古代ギリシアに原型を求めた本格的な野外劇場を備えるなど、「演劇の聖地」として知られる利賀村。現在、今後10年を見据えた「芸術によるまちづくり」が進んでいる。

毎年、世界演劇祭「利賀フェスティバル」を開催。本格的な野外劇場に、世界各国の演劇が集結する

毎年夏になると「利賀演劇人コンクール」や「SCOTサマー·シーズン」が開催される富山県南砺市利賀村。富山県利賀芸術公園には、古代ギリシアに原型を求めた野外劇場や訓練施設、宿泊施設などがあり、演劇創造活動の地として国内外から注目を浴びている。

「地方でありながら、これほどの劇場群があるのは先駆的なことです」と南砺市・田中幹夫市長。2010年度に文化庁から文化芸術創造都市として表彰を受けたのを機に、演劇はもちろん、年1度行われるワールドミュージックの祭典や、世界遺産の中で繰り広げられる民謡や和紙漉き、木彫刻、絹織物など、南砺市は「文化芸術創造プラン」の策定を進め、芸術文化を活かしたまちづくりを進めている。

「TOGA国際芸術村構想」は、その中心を担うプロジェクトだ。南砺市を元気づけるための地域振興策である。

世界的な演出家が拠点を置く

世界遺産になっている南砺市の五箇山合掌造り集落。昔ながらの景観が大切に保存されている

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