顧客第一主義のデジタルメソッド

2014年、シリコンバレーはひとりの美しい女性トップを迎える。アップルの小売部門責任者に内定したバーバリーCEOのアンジェラ・アーレンツがその人だ。業界の違いを超えて期待される彼女の経営哲学に迫る。
Text by 五味明子(ITジャーナリスト)

Angela Ahrendts

Angela Ahrendts バーバリーCEO  Photo by Bloomberg via Getty Images

ファッション業界に改善よりも破壊をもたらす

アンジェラ・アーレンツが2014年にバーバリーを退職し、アップルの小売部門を統括するシニアバイスプレジデントに就任するというニュースは、世界に新鮮な驚きをもたらしたものの、ファッション業界からIT業界へという異例の転身を危ぶむ声はほとんど聞かれなかった。

2006年にバーバリーのCEOに就任して以来、アーレンツはデジタルで同社の経営を大きく改善した功績が高く評価されている。アップルももちろんその実績を買ってこその今回のリクルートである。ことデジタルを顧客目線で経営に活かすという点において、アーレンツの右に出る企業トップは世界にそうはいないだろう。

だがある意味、アーレンツがやってきたことは改善というよりはむしろ破壊に近い。バーバリーに、そしてファッション業界にはびこる旧弊なシステムを、最先端のIT技術でもって根底から覆し、ブランドイメージの凋落に苦しむバーバリーを救い出した。口で言うのは簡単が、実践するとなれば、デジタルに対する確固たるポリシーがなければ無理な話だ。

アーレンツのデジタルに対する信念がかいま見えるフレーズをひとつ紹介しよう。

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