市民の「夢」を実現、坂井市の挑戦

豊富な特産品を有しながら、これまで「返礼品なし」で制度を進めてきた坂井市。寄附金の使途を明確にし、市民の市政参加を促す制度を運用することで、ふるさと納税の可能性を広げた坂井市が同市独自の取り組みを語った。

坂井市 総合政策部 企画情報課 小玉 悠太郎

市民の市政参画にふるさと納税を活用

坂井市は2007年に4町が合併して誕生した福井県北部に位置する市だ。東尋坊や、現存する日本最古の天守閣を持つ丸岡城がある。「コシヒカリのふるさと」をPRしているほか、ブランド和牛の「若狭牛」、ブランドトマト「越のルビー」、越前がに、花らっきょう等の産地でもある。

こうした豊かな特産品がありながら、2016年度まではあえて返礼品一切なしでふるさと納税制度に取り組んできた。その根幹に「寄附市民参画制度」という取り組みがあるからだ。坂井市は2008年にふるさと納税制度が創設された時、市民が寄附を通じて誇りを持って市政に参加してほしいという思いのもと「寄附による市民参画条例」を制定し、寄附金の使途を明確化したのである。

条例の概要は、「寄附金の使途は市民公募による」「使途の決定は市民をメンバーに含む検討委員会により決定する」「使途それぞれ目標額を定め、基準に達した段階で事業化する」の3つだ。いわば、「常時クラウドファウンディング」状態で、制度設立当初より明確な市民提案事業に対して寄附を募ってきた。

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