NTT、NTTアーバン デジタルツイン利用したまちづくりへ実証開始

日本電信電話(NTT)とNTTアーバンソリューションズは、IOWNの研究開発を活用した「街づくり DTC(デジタルツインコンピューティング)」による技術開発と街区実証実験を開始すると、2021年2月2日に発表した。

「街づくりDTC」では、街の状態を再現する複数のデジタルツインによる未来予測シミュレーションと、それらを連鎖させたデジタルツインコンピューティングによる相互最適化を実施する(月刊事業構想2021年1月号参照)。特定のユーザーのスケジュールや身体情報をもとに、適切なタイミングで体に合わせた食事を提案したり、移動の際には待たずにエレベータに乗れるように準備する、席についたタイミングで食事が出されるようにするなどの新しい価値創造を想定している。同時に、省エネルギーや街の運用効率の向上なども実現していく。

両社はこの技術を用いて、NTTグループが関与する既存の街区や、2022年1月竣工予定の「アーバンネット名古屋ネクスタビル」など新規開発するまちにおいて実証実験を行う計画だ。街区センサや、個人の端末からの街・人のデータ、街区内の様々なシステムデータ、外部のオープンデータを収集して、目的に合わせ必要な要素をサイバー空間にモデル化して再現する。この際、複数のデジタルツインで共通して用いる地図や人流・交通などの情報は、共通デジタルツインとするという。

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