利尻町、ジオメトリー 昆布干しバイトの理解促進へスマホゲームを活用

北海道利尻郡利尻町は、主要産業である昆布製品作りのアルバイト募集のため、新しい取り組みを開始した。応募する若者を集めつつ、作業内容の理解を深められるよう、ジオメトリー・オグルヴィ・ジャパンと体験型求人サイト「昆布ホス!ホス!~デジタル体験版~」を構築した。このサイトでは、スマートフォンをスライドさせることで、長さ3メートルの利尻昆布を海辺に干す作業を疑似体験できる。2019年5月27日にジオメトリー・オグルヴィ・ジャパンが発表した。

利尻町で6月から8月にかけて水揚げされる昆布は、海辺に干して乾燥させた後、加工して製品として出荷される。高齢化と人手不足により近年生産量が激減しており、20年後には食卓から姿を消すと危惧されている。利尻町では、昆布の乾燥作業を担うアルバイトを募集しているが、仕事の内容を理解せずに応募する人も多く、作業開始後にドロップアウトしてしまうケースがあった。

そこで、応募前に昆布干しを疑似体験できるウェブコンテンツを作成した。スマホをスライドさせて3メートルの昆布を干しきると、ゲーム内のキャラクターのスカウトという形で、昆布干しバイトの詳細ページが表示される。昆布干しバイトの詳細ページでは、干し子の作業風景写真でバイトの1日を詳しく紹介している。

利尻町役場まち産業推進課水産農林振興係主事の平沼利弥氏は、「応募者を集めることはもちろん、より多くの若者に興味を持ってもらうことで、町全体を活気づけるきっかけになれば」とコメントしている。

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