JSTが乳がんエコー検査の医療機器ベンチャーに出資

科学技術振興機構(JST)は、2018年3月28日、Lily MedTech(東京都文京区)に出資したと発表した。Lily MedTechは、超音波を用いた乳がんの画像診断機器を開発している。

 

JSTは、出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)に基づき、第三者割当増資を引き受けた。Lily MedTechは、JSTのセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラムの2013年度採択課題「自分で守る健康社会拠点」(中核機関:東京大学)の研究開発成果を基に、2016年5月に設立された企業。

 

現在、乳がん検査で広く用いられているマンモグラフィーと比較すると、Lily MedTecのリングエコーは、超音波を用いるため痛みやX線による被曝がない。また、ハンドタイプのエコー検査のように、習熟した検査技師が取り扱う必要もない。

 

これまでに臨床現場での基本機能の有効性は確認済みで、今後は高機能化を目指したアプリケーション開発を実施する。血流を可視化し、新生血管を画像化する機能など、がんの診断の補助となる機能を追加する計画だ。

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