住信SBIネット銀、日立 住宅ローンのAI審査実用化で協力

 

住信SBIネット銀行と日立製作所は、個人向けローンや中小企業向けローンの審査のための人工知能(AI)審査システムの検討を開始すると、2017年12月26日に発表した。2016年から共同で進めてきた個人向けローン審査の実証実験で、審査制度が大幅に向上したことから、これらの成果を活用する。両社でAIによる審査サービスの設計・構築のほか、地域金融機関に対するサービス提供などに向け、取り組みを開始する。

 

ローン審査は金融機関の根幹業務で高度なノウハウが求められる。特に住宅ローンは取引期間が長期にわたるため、その予測は非常に難しい。住信SBIネット銀と日立は、2016年10月からローン審査のAI活用の実証実験を開始し、日立のアルゴリズムを搭載したAIと、住信SBIネット銀行のデータ取り扱いノウハウを組み合わせることで、審査精度を改善することに成功した。日立のAIは、発生頻度の少ない事象の発生を高精度に予測し、その根拠を提示するというもので、融資データに基づく住宅ローンの貸し倒れ予測に適用すると、ディープラーニングを用いたAIと比較して43%高い精度で貸し倒れを予測できた。

   

AIを用いた審査は、2018年度中に、住信SBIネット銀行の住宅ローン審査で利用を開始する。また、地域金融機関などへのサービスの提供に向けた検討も開始する。

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