高砂熱学、石狩市　グリーン水素活用のマイクログリッドの運営開始

高砂熱学工業は、石狩厚田グリーンエネルギー株式会社を設立し、北海道石狩市で太陽光・グリーン水素を利用した小規模マイクログリッドの運営事業を開始したことを、2022年4月1日に発表した。2022年1月に、石狩市が実施するPFI法に基づくコンセッション方式による「石狩市厚田マイクログリッドシステム運営事業」の事業者に選定されたことを受けて、新会社を設立した。

石狩厚田グリーンエネルギーの主な業務は、地産地消の新たな電力供給モデルとなるマイクログリッドの運営。このマイクログリッドは、高砂熱学・北弘電社共同事業体が北海道石狩市厚田地区に建設した、再生可能エネルギーとグリーン水素を基軸とするものだ。

平常時は、系統電力と太陽光発電の両方から需要者へ電力を供給する。太陽光発電の余剰電力は、蓄電池へ蓄電したり、水電解装置を使用して水を電気分解することでグリーン水素を生成・貯蔵する。災害時は、主に蓄電池と燃料電池を利用し、悪天候や夜間など日射が期待できない条件下においても、指定避難所へ確実に72時間以上の給電を行う。

高砂熱学工業の100％子会社である石狩厚田グリーンエネルギーを運営実施権者として、2022年4月から2032年3月までの10年間、同システムを運用していく。この取り組みは、高砂熱学工業が進める水素インフラ設備のEPC（設計・調達・施工）・O&M（運用・保守）・出資事業の第1号案件となる。