東急バス 都内で日本版ライドシェアのトライアル運行を開始
国土交通省は2025年12月2日、東急バスが東京都品川区・大田区等において日本版ライドシェアのトライアル運行を12月3日より開始すると発表した。バス事業者による日本版ライドシェアへの参画は初めてとなる。
トライアル運行は、都内の路線バスエリアにおいて、バスで対応できない輸送ニーズを補完する目的で実施される。運行時間帯は月曜から金曜の7時から10時台で、東急バスの従業員がドライバーを務める。利用者はアプリから配車を依頼し、運賃は事前に確定する。
東急バスは日本版ライドシェアを実施するにあたり、タクシー事業の許可を取得。国土交通省は従来の規制を緩和した上でトライアルを実施するとしている。また、2025年3月には既存のオンデマンドバス運行エリアにおいて、日本版ライドシェアを活用した相乗り運行も実施する予定だ。
日本版ライドシェア(自家用車活用事業)は、地域交通の担い手や移動手段の不足解消を目的として2024年3月に創設された制度。タクシー事業者の管理の下で、自家用車と一般ドライバーを活用した運送サービスの提供を可能としている。国土交通省はバス・鉄道事業者からの関心の高まりを受け、交通政策審議会で参画のあり方を検討しており、全国5カ所でトライアル運行を実施する方針を示している。