アスエネ、SBI 共同設立子会社が排出権取引所のサービス開始

アスエネ(東京都港区)とSBIホールディングスが2023年6月に共同設立したCarbon EXは、カーボンクレジット・排出権取引所のサービスを開始した。2023年10月5日に発表した。10月4日にクレジットの売り手となる企業の本登録を開始し、10月下旬に購入企業の本登録を始める。その後、順次売買を開始していく予定だ。

CarbonEXでは、日本・海外のボランタリーカーボンクレジットやJ-クレジットなどのカーボンクレジット、非化石証書の電力証書など35種類以上の幅広い種類の商品を取り扱う。将来的には2国間クレジット制度(JCM)やESG商品なども手掛ける方針だ。サービス開始に先立ち、プラットフォームへの事前登録数は300社以上となり、登録クレジットは130万トン以上になっている。日本の排出権取引はこれまで相対取引が中心だったが、CarbonEXの取引所・マーケットプレイス型プラットフォームの活用により、売り手となる国内外のクレジット創出事業者と複数の購入者が、それぞれの目的やニーズに合わせて市場取引することが可能になる。

他社とのパートナーシップとしては、三井住友フィナンシャルグループとMOUを締結しており、カーボンクレジットや環境価値取引などで連携を検討していく。またカーボンクレジット格付け機関の英BeZero Carbon社と契約して、Carbon EXのプラットフォーム上でクレジット格付け情報を見られるようにし、クレジットの比較・検討に役立つ情報を提供している。

Carbon EXは、企業へサステナビリティ経営支援サービスを提供するアスエネと、金融サービス事業を展開し私設取引システム(PTS)運営の知見・ノウハウを持つSBIの合弁会社として設立された企業。日本の大手金融機関グループが、カーボンクレジット・排出権取引所を開設するのは今回が初めてだという。

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